資格関係

社会福祉士とは?仕事内容や転職先・年収について社会福祉士が解説!

社会福祉士って聞いたことあるけど、どんな資格なの?
今も社会福祉士として働いているけど転職したい…

 

今回はそんなあなたのために、社会福祉士の仕事内容や転職先・年収について解説していきます。

実際に社会福祉士として5年以上の勤務経験がある筆者が解説します。

記事の内容

✔️社会福祉士とはどんな資格か

✔️社会福祉士の仕事内容

✔️社会福祉士の転職先と年収

ぜひ今後の転職や就職にご活用ください。

 

社会福祉士とはどんな資格なのか?

社会福祉士とは福祉系の国家資格

社会福祉士とは、「社会福祉士及び介護福祉士法」によって定められている福祉系国家資格の一つです。

この法律の中で社会福祉士は下記のように定義されています。

社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整その他の援助を行うことを業とする者をいう。

「社会福祉士及び介護福祉士法 第二条」より抜粋

 

つまり社会福祉士とは、簡単に言うと「困っている人の相談に乗って適切な制度やサービスに繋げる人」といったイメージです。

 

社会福祉士になるには国家試験に合格すること

社会福祉士になるためには、「公益社団法人 社会福祉振興・試験センター」が年1回(毎年1月)に実施する国家試験に合格する必要があります。

国家試験に合格することで、社会福祉士として登録をすることが出来ます。

国家試験の受験資格(下記のいずれか)

✔️4年生大学で指定科目を修了して卒業した者

✔️短期大学等で指定科目を修了して卒業し、1〜2年の相談援助業務に従事した者

✔️社会福祉士短期養成施設を卒業した者

✔️社会福祉士一般養成施設を卒業した者

社会福祉士国家試験の合格基準は約6割(150点満点中90点)程度です。

また、合格率は25%〜30%です。

 

社会福祉士の国家試験は試験科目が19科目と非常に多く、1科目でも0点があれば不合格になってしまいます。

中には4問程度しか出題されない科目もあり、0点を回避するためには幅広い知識が必要となります。

 

社会福祉士の仕事内容は?

先ほどもお伝えしたように、社会福祉士の仕事は簡単に言うと「困っている人の相談に乗って適切な制度やサービスに繋げること」です。

ですが、中には相談業務以外にも実際に施設で介護に携わったり、地域のイベントに参加したり、ゴミ屋敷の清掃をしたりなど、勤務先によって仕事内容も多岐に渡るのが社会福祉士の特徴です。

それでは、具体的な勤務先と仕事内容・年収について解説していきます。

 

社会福祉士の転職先は?

①行政

公務員には福祉職採用というものがあります。

主な勤務先としは下記の例が挙げられます。

公務員(福祉職)の勤務先

✔️市役所

→生活保護、障害福祉、児童福祉、高齢者福祉など

✔️児童相談所 

福祉職の公務員は市役所などの窓口、または訪問を通して困っている人の相談に乗ったり適切な制度に繋いでいくことが主な業務となります。

公務員というとデスクワークといったイメージがありますが、福祉職に限っては訪問業務も非常に多く時にはゴミ屋敷の清掃なども行ったりします。

 

②高齢者施設

介護保険法に定められた、特別養護老人ホームや通所介護施設などでの勤務です。

社会福祉士の業務は「生活相談員」として、ご本人やご家族からの入所の相談やケアマネージャーなど専門職間の連絡調整などです。

中にはデイサービスのレクリエーションの業務にあたったりなど、介護に携わる機会もあるかもしれません。

 

③障害者施設

障害者総合支援法に定められた、就労継続支援施設やグループホームなどでの勤務です。

社会福祉士の業務は「生活指導員」などと位置付けられ、障がいをお持ちの方の就労支援や自立支援を行います。

また、サービスの調整だけではなく市役所など専門機関との連絡調整なども行います。

 

④社会福祉協議会

社会福祉協議会は社会福祉法に定められた地域福祉推進のための団体です。

社会福祉士はケースワーカーやコミュニティソーシャルワーカーとして、福祉に関するあらゆる相談業務にあたります。

個別のケース対応だけではなく、地域のイベントに参加したりボランティア団体の支援など、様々な業務を行います。

 

⑤地域包括支援センター

介護保険法に定められた、高齢者の総合相談の窓口です。

各市町村に必ず1ヶ所以上は設置されています。

社会福祉士は相談員として高齢者に関するあらゆる相談業務や、介護サービスのケアマネジメント業務などを行います。

福祉系の機関で唯一「社会福祉士を設置すること」が法的に定められている施設です。

 

⑥医療機関

病院などの医療機関での勤務となります。

社会福祉士は「医療ソーシャルワーカー(MSW)」として、入院患者の退院後のサービス調整や関係機関との連絡調整を行います。

 

⑦学校

小中学校などの学校勤務となります。

社会福祉士は「スクールソーシャルワーカー」として、子どもたちやその家族からの相談に乗ります。

また、市役所や児童相談所などの関係機関との連携も行います。

 

⑧司法関係

少年院や更生保護施設での勤務となります。

社会福祉士は相談員として受刑者の自立支援や生活に関する相談に乗ります。

また、必要に応じて適切なサービスに繋ぐため市役所など専門機関との連絡調整を行います。

 

社会福祉士の年収は?

厚生労働省による「平成27年度 社会福祉士及び介護福祉士就労状況調査」によると、社会福祉士の平均年収(性別や雇用形態を問わず)は377万円でした。

しかし、社会福祉士は勤務先が非常に多岐に渡ります。

ですから勤務先によって年収は変動することが予想されます。

 

まとめ

ご紹介してきたように、社会福祉士は仕事内容や勤務先が非常に多岐に渡ります。

ですがその根本は「困っている人の相談に乗る仕事」です。

その分多くの人の役に立つことのできるとてもやりがいのある職業であると感じます。

 

このサイトでは、今後も社会福祉士の働き方や転職について記事を書いていきたいと思います。